りえ)
刃物って人類最古の道具ですよね。石器とか。
モトカ)
そうなのよね。
この辺でも発掘されたりしてないかと思って、図書館に行って調べてみた。そしたら何と明治時代に旧石器らしきモノが小田原で発掘されていた。
ニール・ゴードン・マンローは、北海道旅行でアイヌの風俗や文化に触れ、アイヌに深い興味を抱き、彼らが用いる木工品の彫り文様と、縄文土器に施された模様の共通点に注目した。そしてアイヌこそ縄文人の子孫なのではないかと考える。 マンローはこの仮説を証明しようと、横浜根岸競馬場付近貝塚、小田原の酒匂川・早川流域、横浜三ツ沢貝塚の3ヵ所を精力的に調査する。 とりわけマンローが「旧石器文化がきっと眠っているだろう」と目をつけたのが他ならぬ小田原辺の酒匂川流域段丘部だったのである。その結果1905年(明治38年)、今日では旧石器と断定できないまでも、その見込があると思われるいくつかの資料を採集することに成功した。 〜『神奈川県史』通史編1 (1981) より
りえ)
わー!
小田原で旧石器が出たんですね!
小田原で旧石器が出たんですね!
モトカ)
うん。
ところがその続きにはこう書いてある。
うん。
ところがその続きにはこう書いてある。
横浜に戻ったマンローは、さっそくこのことを雑誌に発表した。 しかし、当時の学界では誰もそんな彼の話に耳を傾けなかった。歴史好きのマニアが勝手な空想をしている、外人だからそんな奇想天外なことを考えるのだ、くらいにみられていたのである。マンローの大発見はこうして世間から完全に無視され、日の目をみることがなく終わってしまった。
今日、その旧石器なるものの真偽は、資料が失われてしまったために、確かめるよしもない。1972年(昭和47年)になって神奈川県が県史をまとめることになり、あらためてマンローの旧石器の行方をさがしたときの結論である。
無為に流れ去ってしまった歳月は酒匂川の段丘でマンローが石片を手にしたという地点を特定することを不可能にしてしまった。
りえ)
あらら、、お蔵入りですか、、?
モトカ)
うん。残念ながらね。
マンローが発掘した石片自体は、いま同志社大学で保管されているらしいんだけど、発掘した場所を特定したりするデータが散逸してしまっていて学術的に認められるための条件が整わないみたい。
うん。残念ながらね。
マンローが発掘した石片自体は、いま同志社大学で保管されているらしいんだけど、発掘した場所を特定したりするデータが散逸してしまっていて学術的に認められるための条件が整わないみたい。
りえ)
そうは言っても、旧石器って日本でも発掘されてますよね。
そうは言っても、旧石器って日本でも発掘されてますよね。
モトカ)
昭和21年に群馬県の岩宿っていうところで初めて発見された。
日本列島にも旧石器の文化があったって証明された画期的な発掘だったんだけど、マンローの小田原での発掘は、明治38年だから、それより40年も前だった。
小田原は世界的に有名になるチャンスを逃したってことよね。
昭和21年に群馬県の岩宿っていうところで初めて発見された。
日本列島にも旧石器の文化があったって証明された画期的な発掘だったんだけど、マンローの小田原での発掘は、明治38年だから、それより40年も前だった。
小田原は世界的に有名になるチャンスを逃したってことよね。
りえ)
あぁぁ、なんだ、そうだったんだぁ、、、
あぁぁ、なんだ、そうだったんだぁ、、、
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モトカ)
さっき、小田原で旧石器らしきものが発掘された話を紹介したんだけど、実は私、自分で紹介しておきながら、それちょっと疑っているのよね。
さっき、小田原で旧石器らしきものが発掘された話を紹介したんだけど、実は私、自分で紹介しておきながら、それちょっと疑っているのよね。
りえ)
え、そうなんですか?
え、そうなんですか?
モトカ)
うん。
旧石器時代の後、縄文時代には今よりも海がずっと内陸まで進入してたらしいんだよね。
だから、マンロー博士がどこで発掘したのか分からないけど、仮に石器があったとしても、それは長いこと海の底だった可能性がある。
うん。
旧石器時代の後、縄文時代には今よりも海がずっと内陸まで進入してたらしいんだよね。
だから、マンロー博士がどこで発掘したのか分からないけど、仮に石器があったとしても、それは長いこと海の底だった可能性がある。
およそ5700〜5300年前の縄文前期、大磯丘陵以外の場所、東京湾沿岸では、海が陸地に最も奥まで侵入していた。 羽根尾貝塚の人々は住居の前の潟にすむヤマトシジミ、魚や水鳥などを食料とし、時に相模湾の沿岸へ行きダンベイキサゴやベンケイガイ、サトウガイなどの貝を多く採取していた。
酒匂川と狩川によってつくられた扇状の足柄平野は、他の平野と比べて至って急傾斜となっていて、縄文の海はあまり奥まで入っていない。平野の東端を流れる森戸川沿いでは、およそ3km奥の小田原市田島付近までが入江となっていた。足柄平野の大部分は海岸からおよそ3km入った小田原市高田と飯泉を結んだ線付近までが海となっていて、平野の西端にあたる小田原旧市内では、史跡小田原城の内堀がちょうど当時の海岸線となっていた。
このような出入りの激しい複雑な海岸線をもつ入江が各地に形成された原因は、最終氷期最寒冷期以降のおよそ1万5000年前から始まった地球温暖化に伴う海面の急激な上昇によってもたらされた。
〜『有隣 No.446』より
モトカ)
私たちが住んでるこの地域は、今とは相当違う様相を呈していたってことよね。
りえ)
そうかぁ。
じゃ、小田原っていつからあったんでしょうね?
モトカ)
「小田原」っていう地名が登場したのは、文献によると11世紀くらいからみたいで、大江公資(おおえきみより)っていう平安時代の官僚が、今の小田原のほぼ南半分に「早河荘(ハヤカワノショウ)」っていう荘園を開いた。
それかららしい。
地名「小田原」の由来
1. こゆるぎ説
「こゆるぎ / 小由留木」の草書体を「小田原」と読み間違えたという説。
2. 波多野氏の支城説
平将門を討伐した藤原秀郷の子孫・佐伯経範が1030年頃に秦野に移り住んで波多野氏を名乗り、後に支流として松田氏・渋沢氏・河村氏・栢山氏・大友氏・沼田氏などが出て、現在の秦野市・松田町・山北町、南足柄市、小田原市の一部に一族の勢力を伸ばした。一族の居館波多野城のあった田原の、その支城として「小田原」が設置されたという説。
3. アイヌ語説
オタ=砂地・湿地、パラ=広い場所。広い砂地の湿地帯、または崩壊地形を背後にした扇状地。
りえ)
アイヌ語ですかー。
でも、アイヌって北海道の人っていうイメージです。
アイヌ語ですかー。
でも、アイヌって北海道の人っていうイメージです。
モトカ)
うん。
私もそう思ってたんだけど、今回マンロー博士のことを調べていてハッとしたことがあるの。
つまりね、「縄文」っていうのはどうも「アイヌ」のことだったみたいなんだよね。
うん。
私もそう思ってたんだけど、今回マンロー博士のことを調べていてハッとしたことがあるの。
つまりね、「縄文」っていうのはどうも「アイヌ」のことだったみたいなんだよね。
りえ)
たしかにアイヌの人たちの木工品の彫り文様と、縄文の土器の模様って似てますよね。
たしかにアイヌの人たちの木工品の彫り文様と、縄文の土器の模様って似てますよね。
モトカ)
そうなんだよね。
マンローもそのことに興味を惹かれて、後半生は北海道に移り住んでアイヌの文化に分け入って研究を重ねたんだって。
そうなんだよね。
マンローもそのことに興味を惹かれて、後半生は北海道に移り住んでアイヌの文化に分け入って研究を重ねたんだって。
りえ)
そのアイヌ人が縄文人だとしたら、先住民としてこの辺にも住んでたってことなんでしょうかねぇ?
そのアイヌ人が縄文人だとしたら、先住民としてこの辺にも住んでたってことなんでしょうかねぇ?
モトカ)
うーん、DNAまで調べて研究してるらしいんだけど、どっちとも結論づけることは出来ないみたいだね。
でも、DNA的にはどうであれ文化としてはとても近いようには感じるよね。彫り文様とかだけじゃなくて精神性とか。
うーん、DNAまで調べて研究してるらしいんだけど、どっちとも結論づけることは出来ないみたいだね。
でも、DNA的にはどうであれ文化としてはとても近いようには感じるよね。彫り文様とかだけじゃなくて精神性とか。
りえ)
話が尽きなくなりそうです。
話が尽きなくなりそうです。
モトカ)
そうだね。
ちょっと来週はマイク持ってロケに行ってみようか!
そうだね。
ちょっと来週はマイク持ってロケに行ってみようか!
りえ)
良いデスね!行きましょー!!
良いデスね!行きましょー!!
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#1 Crossroads / Calm
#2 Habla Mi Corazon / Lemongrass
#3 Theme / Berliner Ring
#4 Bossa Suave / Cabano
#5 The Whistle Song / FPM
#6 Into My Life / エレメンツ・オブ・ライフ
#7 Beauty and The Beast / 手嶌 葵
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